庭の縁台に、棒切れが落ちていた。 30センチほどの、本当の木の棒切れ。 我が家には、心当たりのない物体なので、近所の子供が投げ入れたのではないかとさえ思ってしまい、心配になって 家人に問うてみると、息子の愛用品であるという。 1歳3ヶ月の息子は、ようやく、立ち上がり、伝い歩きが出来るようになったレベル。 自立歩行も、2歩までしか目撃していないが、日々、家人の手を持ちながら、庭を探検しているらしい。 その時の、お供が、その棒切れなのだ。 そして、『相棒』を片手に得意気に歩き、途中に置かれている金ダライをガンガン叩くのが日課だという。 男の子だな。 木の棒があったら、やっぱり、拾うし、叩きやすいものがあれば、やっぱり、叩くよな。 棒切れを手に入れた勇者の冒険は、始まったばかりだ。 |