Go!Go!お出かけ〜気が向いたら更新おちょぼさん 〜千代保稲荷神社・岐阜県海津市〜2006/09/30〜10/01 |
中学生くらいまで、ウチは名古屋で小さなスナックを経営していた。 そんなところで育ったので、しばし、店が終わった夜中に色々と連れて行ってもらったりしていた不健康な子供時代を送ってたのだが、その中で、行った記憶があれど、どういう場所なのだか思い出せないところがある。 商売の神様「おちょぼさん」という場所。 また行ってみたいなぁ、という母に乗せられて、行ってみる事にした。 ネットで調べればわかる事なので、本来なら記事に絡め説明するのが筋だが、あえてここは母の記憶で「おちょぼさん」について説明すると、次のような場所らしい。
正直言って、記憶にないのだが、とにかく行ってみる事にした。 豊田からは高速道路を使って岐阜羽島へは、約1時間ほど。 夜の10時頃出発したので、思ったより早く到着するのではないかと思ったのだが……おちょぼさんの近所で大渋滞。 早く出たのが、かえってよい結果になったような。 しかし、これだけ人がいれば、車もすごいだろう。 多くの人とずらりと並ぶお店の灯り 夜の盛り場にあるような活気とは別の次元の活気に溢れた世界がそこに広がっていた。 異様な活気が辺りを包んでいます 母に言わせれば、お水の人も少なくない筈だとか。なるほど。 老いも若きも揃って賑わう参道 特に人だかりがしているのは、揚げたての串カツなどをその場で立ち食いするような店だ。 串カツ…ミッドナイト・油の匂いはコロンよりも芳しい 普通なら、ソースにつけて食べる串カツも、この辺りでは「味噌串カツ」もありなのだ。 と、とりあえず「千と千尋の神隠し」で登場した食べ物屋さん的風景を横目にしながら、先にお参りに行くことにする。 まず、油揚げ100円也、は記憶違いだったらしい。 「アゲ」と「ローソク」、合わせて30円 油揚げは、こんな感じでワラにくくられたモノ、それとロウソクが1本。 大量に捌かれる油揚げたち。婆ちゃんの手付きも手馴れたもの。 混雑してても、正式ルールに則ってやってみました。 神様の前で罰当たりな事だ。 正義の為に剣を持ち、悪漢どもには死の制裁 はて、どうするのだろうと前の人を見ていると、短そうなロウソクをさっさと落として自分のモノを立てている。 うーむ、商売の厳しさを見せてもらったよ。 それに倣って出来るだけ短い奴を落とさせてもらったが、どことなく心が痛む。 それでも、この場所も貴重品注意だ。確かに半端じゃない人の数だから仕方がないのか。 たかがロウソク1本でも、商売の厳しさを教えてくれました そんな訳で、人出もピーク。 一眼レフのカメラを高々と持ち上げて、ピントが合ったと思われるところでシャッターを押すしかない状態。 それも「スリ」だの「注意」だの書かれていては、参拝者の全てがドロボウに見えてしまい、荷物にも注意しなきゃならない。 タスケテクレー スゴイ人の数。ファインダーを覗かずに撮影。 人が多いので、暗闇の中に、油揚げやら小銭が飛び交っているような状態だ。 お神酒のために、周囲は日本酒の香りが漂ってました それにしてもスゴイ人出。 どこかしら、初詣の賑わいを想像させるが、誰一人として着物姿ではないので、そう見えない。 初詣映像における晴れ着の存在は大きいのだなと、妙なところで納得する。 「千代保稲荷大名神」、フランクに「おちょぼさん」で良いよ 説明書きを読むと…… 石を持ち上げる事だけしか考えなかった…orz ここも母の記憶違いのようだが、「願いがかなうなら重く持ち上がってください」などとお願いして持つべきところで、「これ持てるかなぁ」などと訳の分からない事を考えながら持ち上げてしまい、軽いショックを受けている。 そう言えば、神様の前で拍手を打つときも、あまり心清らか気持ちになってしまい、何も願わずに終わってしまう事が多いなぁ。 次は母レクチャーのなかったコーナーだ。 多くの人が多量の小銭を社の屋根の上に投げている。 全部乗ればよいのか落ちてしまえばよいのか良く分からないが、この場所は、画像処理でやっとここまで明るく見せているような暗い場所だ。 全部乗ったか落ちたのか、肉眼では確認できないだろう。 トタン屋根の上に、ばら撒かれたお金の音が響く暗闇 並んでいる露天や商店、夜中とは思えぬ活気に満ちている。 ネオン街より魅力的な露天街 ボクが落としたのは、金のナマズじゃありません。 この店もその1つなのだろうが、どの店も同じように「時価」と書かれている。 何というのか……。えっと、巨大オタマジャクシ? ちなみに、大きなものだと1匹3,000円程で食べられるとか。4〜5人で一皿というのが適当な量らしい。 それにしても「時価」という文字は、庶民にとって脅威の存在に思えてしまう。 夜中に見る食べ物の湯気はなぜ、こんなにも気持ちを揺らすのか。 ぶわわっと広がる湯気に誘われて、たいそうな列が出来ているお好み焼きのお店。 辺りにはキャベツ独特の香りとソースの焦げる香りが混ざって漂っていた。 こんな湯気に「ジュウ」と言いながら言い寄られたら… それも、試食をケチったりしていない。 もう、なくなればなくなっただけ、ジャンジャン補充している。 商売の神様のお膝元でケチな商売をしても、仕方がないのだろう。 試食が食べ放題なのは当たり前として、お茶まで用意している店すらあるのは、ちょっと面白い。 すみません、手を伸ばしているのはウチの母です。 うん、熱々ごはんが欲しいが、冷えた塩オニギリでもいいなと思うのは、やはり日本人だからか。 何でこんなに漬物は美味いのか、探るかのように片っ端から食べてみる。 さすがにこれだけの種類を一斉に食べれば、同じ大根なのに、漬け方によって全然味が違う事が良く分かる。 という事で、割干漬は、ややマイルドな「白」を選択。 「黒」は醤油辛さが強すぎて、御飯ならOKだが、焼酎にはこっちの方が、という酒飲みの意見を反映させた結果だ。 「こっち」が良い、という酒飲み 眠らない雑踏。それでも閉まる店もポツポツ出てきたようです。 湯気が立ち上るだけで、香りまでこちらに届くような気がしてならない。 ジャガバターのお店、イモを蒸している湯気。 夜の電灯に照らされた、フランクフルト、その表面の油の妖艶な事よ。 な、なんだこの艶は。 「1,900円より」と書かれている「より」が重要なのだ。 ここでいう「より」は「時価」とその意味を等しくしている。気をつけろ! 見慣れない形のなので、何だコレ?と思ってしまいます。 巨大なエビは、ザリガニかオマールか、そんなエビの横には目を妖しく光らせる金色のナマズが「動いている」のだ。 名古屋人は金が好きだでね、と言われるかどうか知らないが、何でも金シャチにしてしまう民族なので、あながち的外れな指摘とも言えないだろう。 しかし、金ピカナマズだけでも異質なのに、両の目玉を妖しく光らせて動いているなんてのは、異質を通り越して感動すら覚える。 カイジュウ対決。エビラ対ピカナマズ(金)。エビはリアルなのに… 注文も何もなく、揚がった奴を適当に取って食べて、最後に串の数でお勘定。 ルールを知らない人が、串とお金を交換して買おうとしているが、おおらか過ぎるほどの信用商売は、さすが神様のお膝元だ。 後から後から串カツ求めてやってくる人たち まぁ、それも仕方がないか。 ひとまず、興味半分、親孝行半分で足を運んだ「おちょぼさん」、いまだに「来たような気がするが、果たしてこの中で何をしていたんだろう」という疑問は消えなかった。 おそらく、大人に混じって串カツやらナマズやらを食べていたのだろう。それ以外にやる事がないので、そうだろう、という状況証拠的な判断ではあるが。 闇の中に浮かび上がる真っ赤な鳥居 出来れば、また来てみたい。 そうそう。境内では、名刺を貼り付けている人も多く見かけたのだが、おそらく商売だけじゃなくて営業マンなんかも混じっているんだろうか。 どこにでも貼り付けられるように、最初から裏に両面テープなど貼ってあるのだろう。 ステッカーや千社札のようにぺたぺたと貼られる名刺たち。 願いを込めて貼ったのは良いが、粘着力不足で落ちてしまった名刺の末路は悲惨だ。 そりゃ、この人込みだからね。 名刺博覧会の会場はコチラ。プライバシーとかもう関係なし。 なぜなら、ここに到着した時に、カメラ任せで撮った画像はこんな感じ。 色々なシーンで撮ってみるのは大切な事だなと思う。 最初の1枚がコレなので、今日の撮影はダメかと。 次は、金毘羅さんに行きたいなぁ、などと言いやがった。 |
本日の好日度:★★★☆☆ 「ビール、ビールをくれ」 |