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バラのないバラ園 〜岐阜・花フェスタ記念公園


2012/05/03
mizuno-ami
岐阜にある花フェスタ記念公園に行ってきた。
    花フェスタ
実は、2004年5月15日に行って、『花に潜む妖精と 〜岐阜・花フェスタ記念公園〜』というお出かけ記事を書いている場所だ。
あれから8年。記事中のリンクが変更になっていて、現在は『花フェスタ記念公園(http://www.hanafes.jp/hanafes/)』が正しいらしい。
さて、現在、大型連休中。さすがに混雑して入れないんじゃないかと危惧したが、その危惧が全くの無駄となってしまい、むしろ不安になり、そして、驚いてしまった。
    花フェスタ
大丈夫か?花フェスタ。
看板を見ると、入園料、大人300円と書かれているが、どうも、シーズンによって違いがあるらしく、『通常』とは別に、『春・秋バラまつり期間』があり、前者が300円、後者が1,000円となっている。
今年のバラまつりは『5月12日』からだそうで、300円支払っての入場は、つまりは、バラが咲いていませんよ、と教えてくれている事になる。
それでも、入ろう。だってお昼過ぎで空腹だ。
    ラーメン@花フェスタ
行楽地のラーメン、普通、期待ハズレを期待するじゃないか?
「うわ、不味いなぁ、やっぱり行楽地だなぁ」と言いたい、まるでクレーマーの根性だが、期待ハズレを裏切って、普通に美味いラーメンという、一瞬「何だ、この店のラーメンは!不味くないじゃないか!」と意味不明の怒りをぶちまけそうなレベルだ。
何か特徴があるわけでもないが、普通に美味いラーメンであるだけに、むしろガッカリする、という不思議な昼食を済ませ、とりあえず、ブラブラしてみた。

わははは。いきなり笑った。
    喫煙所@花フェスタ
もう、タバコは公共の場所で吸うものでなくなってしまったが、こういうのは洒落が利いていて良いなぁ。
愛煙家を片隅に追いやってアヘン窟みたいな場所で詰め込まなきゃならない道理はないので、こういうのを増やせば良いのに、と無責任に主張しておく。
しかし、ゴールデンウィークだぜ。
    広場@花フェスタ
何だ、この閑散とした広場は。
人込み、混雑、そういうモノが嫌いな人には、天国のような場所だな。
家族にカップルに、思い思いに好きな事をしている姿は、確かに天国だ。
そんな天国を眺めながら『世界に誇るバラ園』に到着した。
    広場@花フェスタ
本当に1つも咲いてない!
おそらく、目に見える範囲に植えられている全てがバラだろうが、どれも咲いていない!
あるのは、花の咲いていないバラと、そのバラの名前を示す立て札だけ。
仕方なく、ブラブラと見て回るが、これが意外と面白いと気付く。
もしかしたら、花が咲いていたら、あまり印象に残らなかっただろうし、ロクに見ないだろう『立て札』しか見るモノがないから、思わず「へぇ、こんな名前のバラがあるのか」と真面目に感心するのだ。
可憐な名前あり、何か意味ありげなモノがあり、自意識過剰なモノもありと、興味深い。
そんな中で、面白いと思った1枚。
    !@花フェスタ
『ファビュラス!』、感嘆符付きの名前か!
    !@花フェスタ
英名表記を見ても『Fabulous!』となっているので、ビックリマークもセットらしい。
後で調べてみると『素晴らしい!』の意味だとか。
テレビアニメ『スマイルプリキュア』には『キュアビューティ』という、自分でビューティって言うか(笑)、という自意識過剰な名前のプリキュアが登場するが、この『!』にも近いものを感じる。
名前だけのバラ園も、意外と面白いぞ。

看板しか見るモノがないかといえば、そうでもない。
甲虫の類だろうが、名前は知らない。
    虫@花フェスタ
アブかハエか知らないが、やっぱり、名前は知らない。
    虫@花フェスタ
名も知らぬ虫が飛び交う中で、こいつの存在感は別物だ。
    虫@花フェスタ
クマンバチなどと呼ばれるヤツで、スズメバチのような気性でもなく大人しいヤツだという事だが、その体躯と羽音は、思わず身構えてしまうに十分な存在感を振り撒いている。
ブーン、という生易しい音ではなく、力強く、ブン!だ。
殺戮は一瞬という、本能的恐怖だな、などと、ブン!に身構えながら、おやつタイムに移行した。
    揚げたこ焼き@花フェスタ
園内に、フードコートというか屋台的なモノもある。
こちらは、安心して食べられる観光地クォリティだ。
ジェラートなどとシャレた名称でアイスクリームを売っていたが、あまりにも売り子が下手糞で、盛り付けをもたもたしているから、かえって行列が出来ていたりして面白い。
ベンチに座り、そんな様子を眺めつつ、何気なく木を見ていたら、何か赤い点があるのに気付いた。
    赤い点@花フェスタ
分かるかな?画面真ん中、緑色のコケの中心付近。
    赤い点@花フェスタ
さすがに、これなら分かるだろう。
    赤い点@花フェスタ
人間の目は、赤色に対して極めて高感度だというが、我ながら、こんなのを良く見つけたなと感心する。しかし、その赤い点の正体を見て驚いた。
    赤い点@花フェスタ
虫だな、これ。
何の虫か知らないが、横に黒い居る黒いヤツも仲間だろうか?
しかし、黒いヤツと比べて、あまりにも形が違いすぎる。
    赤い点@花フェスタ
どうも、2つ写っている黒いやつの上の方は「ぬけがら」っぽいので、脱皮したばかりなんだろうか?
良く見れば、羽根が折りたたまれているようにも見える。
一般的に、脱皮直後の虫の多くは、驚くほど鮮やかな色をしているが、これもその類か?
『!』の次は『?』のオンパレードだが、良く見れば、木の周りがこいつらだらけ。正直、気持ち悪い。
    赤い点@花フェスタ
木の表面、あちらこちらが、こいつらだらけ。
しかし、誰も気に留めない。
「宇宙人を見たんだよ、ホントだよ!」と主張しても、誰も信じてくれない少年の心境だが、良く見れば、こんなヤツが混じっているじゃないか。
    赤い点@花フェスタ
最初に見かけたヤツよりも、黒いのに近い体つきをしているが、これは羽化後の中間タイプか?
サッパリ分からないが、誰も気に留めないような木の周りで、こんなヤツらがうごめいているなんて、楽しい世界があるもんだ。
虫といえば、チョウチョは、撮るのが難しいが、そんな奴らもあちこちい飛んでいて面白い。
    チョウ@花フェスタ
バラがなくとも楽しめるバラ園!
ただ散歩するだけでも面白い。
    景色@花フェスタ
余計な花がない分、むしろ、新緑だけで楽しめる。
    景色@花フェスタ
ついでに、たまに咲いている1本がとてもキレイに感じられるんだぜ。
    景色@花フェスタ
入園料が(今なら)格安な上に、園内を走っているバス的な乗り物も無料という太っ腹。
ついつい、売店のおねえさんが可愛らしかったので、こういうモノまで買ってしまう始末。
    カエル@花フェスタ
バラのないバラ園という不思議な場所。
楽しむモノがなければ、探せば良いじゃないの、という積極的な楽しみ方ができる場所だろう。
いや、何もせずに、グータラしながらビールを飲んで過ごすのもアリだ。
ゴールデンウィークに思いがけない穴場に足を運び、得した気分で楽しめた。


    防犯カメラ@花フェスタ
・・・防犯カメラを持ち帰っちゃうヤツが居るようにも見える、曖昧な看板(笑)
本日の好日度:★★★★★
「来週から入場料は1000円だ」