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松本かえるまつり2006 〜松本市〜

    カエルと琵琶とバンジョーと
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 大騒ぎのステージが終わり、グルグル回っていた参加者たちがバターになる事もなく解散しかけたころ、いよいよ危なくなる空模様。
    どんより
    ■どんよりした空。倫敦どんより、晴れたらパリ〜♪
だが、この空模様などお構いなしに、ナワテ通りは相変わらずの賑わいを見せている。
    賑わい
    ■人で溢れるナワテ通り。でも一直線なので迷子になりにくい?
折りしも、勤務先の上司などが遊びに来ており、公開すれば我が身が無事で済まないであろう記念写真を撮ったりした訳だが、やはり空は曇っていても「ハレ」の日だ。
行き交う人々は、思い思いに笑顔で歩いてゆく。
    上司サマ
    ■我が身のために画像処理を施させて頂きました。
しかし、お昼をちょっと過ぎた頃、ついに、ポツポツ、と形容できるほどの雨粒が空から降りてきた。
    ポツポツ
    ■『カエル的には嬉しいけど、お祭り的にはNGだケロ』
そんな中、四柱神社の境内では、伊藤哲哉氏によるステージが始まった。
    ばんじょー
    ■バンジョーによる弾き語り。ケロウィンの子、カエルがカッパに!
カメラか団長か、どちらを心配したのか不明だが、そっと傘をさしたのは撮影団助手。うむ、よい心遣いだ。
    大きな傘は便利だよ
    ■撮影団助手、働いています。
「付き人に傘をさしてもらっている」などと、とんでもなく偉そうな人になっているが、幸いな事に雨も気にならない程度まで落ち着いてきた。
おそらくは、伊藤氏の「渋い声」によるものであろう。バンジョーの響きと彼の声、見事にミックスされて奏でるのは、聡明で力強い旋律。
歌いながら語るその低音は、心地よく耳に物語を伝えてくれる。
    渋い
    ■ぼ、帽子はともかく、声は渋いんですよ
バンジョーに見送られるかのように、花嫁さんを乗せた車が出発する。
    白い
    ■先ほどは別のオッちゃんがお騒がせしました。お幸せに〜
バンジョーが終わると、次は絵本の琵琶語りだ。
今日は特別に、その絵本の挿絵を描かれた斎藤隆夫先生が会場にみえている。
ひとまず、斎藤先生も舞台あいさつ。
    渋い×2
    ■それぞれ違う系統の渋いオジ様のツーショット。
演目は「かえるの平家ものがたり」
    かえるの平家ものがたり
    ■かえるの平家ものがたり。
準備が終わるまで、しばしお待ちあれ。
    変身の生中継
    ■ライブ:バンジョーのオッちゃんから琵琶のオッちゃんに変身
さて、準備が整ったようだ。
朗読に合わせてめくられるページ。
    絵本
    ■朗読に合わせて、ページをめくります。
この絵本は「源氏沼」に住んでいるカエルの源氏と、平家ネコの合戦の様子を描いた物語。
物語の中で、その様子を琵琶を弾きつつ語るのは「ガマじいさん」だ。
    ガマじいさん
    ■「わしがガマじいさんだが、何か用かね?」
そして、ステージの上に居る語り部は、ガマじいさんと見まごうばかりの姿に変身した伊藤さんだ。
    リアル版ガマじいさん
    ■絵本から出てきたガマじいさん
ガマじいさんの語り口が琵琶の音色に載って会場に響く。バンジョーの語りとはまた違った趣で、観客を魅了させる。

時には楽しげに笑うような語りを見せ、
    ガマじいさん1
    ■リアル・ガマじいさん。楽しいモード
時には、神妙な語りで場面を盛り上げる。
    ガマじいさん2
    ■リアル・ガマじいさん。神妙な語りモード
ともすれば重々しい印象のある歴史絵巻も、全体が七五調で書かれている事と、琵琶のリズムが重なる事で、とてもわかりやすい。
そこに加わる、伊藤さんの低く、それでいて明朗な語り。さまざまな表情を見せつつも、目は真剣だ。
    ガマじいさんのアップ
    ■この口から語られる物語に、時の経つのを忘れてしまう
非力なカエル達の合戦の様子や、水草の上を飛び跳ねる牛若丸ガエルの様子などが、目の前に見えてくるような琵琶語りは、時間だけでなく空間までも忘れてしまいそうになるほど深く妖しい魅力で語られていた。
    待ち受け画面
    ■渋好みの方のために、携帯電話の待ち受けサイズにしてみました。
カエルの世界とて、おごる平家は久しからず。
見事に勝利を得て平穏を取り戻した源氏沼、同時に現実のガマじいさんの目にも微笑みが戻ってきたようだ。
    終わりです
    ■ガマじいさんから、伊藤さんに戻りました。
失礼を承知で正直なところを言えば、最初は、かえるの平家ものがたり〜?という気持ちで聴き始めていた。
だが、始まるとすぐに、琵琶の語りにぐいぐいと意識が引き込まれてしまった。おそらく、七五調のリズムも手伝っていたのだろうが、思わず肩に力が入ってしまったほどだ。

お疲れ様でした。


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