夜飛ぶ蛾

夜ウォーキングで遭遇する昆虫の類。
甲虫類は珍しく、大半は蝶・蛾の類です。
それも小さいのが街路灯の周りをクルクル回っているだけですが、しばしば、大型のものも見かけます。
そいつは、蝶々の化け物といったタイプではなく、最初から「私、蛾ですがなにか」という風貌のスズメガの仲間。
懐中電灯の明かりに照らされた白っぽい飛行体が、花の蜜をホバリングしながら吸っています。
その悠然とした姿を見ると、周りの音が、すべて消え入ったかのような気になり、ついつい、見入ってしまいます。
あの姿に比べれば、昼間飛んでいる蝶々の類のせわしない飛び方が不恰好にすら見えますが、多くの人にとって、どちらかといえば、蛾の方が生理的嫌悪を抱くタイプなので、ひっそりと、夜に飛び回っているんでしょう。
こんなのが昼間に飛び回っていたら、おそらく、駆除対象となり絶滅していたと思います。
闇の中、静かに飛び回るスズメガの姿は、人間社会にも通じるものがあり、人知れず活動しながら栄えている部類の人たちもいるんでしょうね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です